薄暗い海底に、緑色の光が浮かび上がる。すると、周囲の岩や砂に溶け込むように身を潜めていたタコが突然動き出し、光を追いかけ始めた。

まるでレーザーポインターに夢中になる猫のようだ。

アメリカの海洋探査団体オーシャン・エクスプロレーション・トラストは10月半ば、ハワイ諸島北西部のパパハナウモクアケア海洋保護区で撮影した、深海のタコたちの興味深い映像を公開した。

最初に登場するのは、水深約323メートルで発見されたタコだ。無人探査機「ヘラクレス」が海底の物体の大きさを測るために照射していた緑色のレーザー光に反応し、光を追いかけるような動きを見せた。

探査チームは、この行動がタコの好奇心や視覚の特性を知る手掛かりになる可能性があると説明している。ただし、タコが光を何と認識していたのかは分かっていない。

映像には、ほかにもさまざまなタコが登場する。

水深約320メートルでは、体の色を変化させるタコを発見。タコは「色素胞」と呼ばれる特殊な細胞を使い、周囲の環境に合わせて体の色や模様を変えることができる。

さらに水深約318メートルでは、海底の穴に潜むタコが腕を広げる姿を撮影。水深約376メートルでは、暗いオレンジ色の体と丸い黄色の目を持つ、Pteroctopus属のタコも確認された。

深海のタコが見せた、思いがけない行動の数々。普段は目にすることのできない海底の世界を、探査機のカメラが鮮明に捉えている。

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