<第2次トランプ政権の発足以降、公共メディアへの圧力やジャーナリストの取材制限などが相次いでいる。国境なき記者団(RSF)は、こうした一連の行動を報道の自由に対する重大な脅威とみなした>
※トランプ大統領の再就任で、アメリカはどこへ向かうのか。連載「トランプのアメリカはどこへ向かう」では、11月の中間選挙をはじめ、国内政治から経済、外交・安全保障まで、トランプ政権の動向と世界や日本への影響を読み解きます。
フランス・パリに本部がある「国境なき記者団(RSF: Reporters Sans Frontières)」は11月2日、2026年にジャーナリストやメディアを攻撃した33の個人・団体を「報道の自由の敵(捕食者)」としてプロフィールを公表した。その「政治」の部門に、ドナルド・トランプ大統領を新たに認定したことを発表した。これは、国連の「ジャーナリストに対する犯罪の不処罰の終焉を求める国際デー」に合わせたものだ。
RSF北米事務所のクレイトン・ワイマーズ事務局長は、今年1月に公表された報告書で「アメリカ大統領は報道の自由とジャーナリズムに対して全面戦争を仕掛けているのだ」と述べている。
「ドナルド・トランプは報道の自由の敵である。彼が気に入らない記事、ジャーナリスト、メディアはすべて標的となる――それは単なる空虚な脅しにとどまらない。彼と彼の政権は、独立系メディアを罰し、調査し、害を与え、資金源を断ち、中傷することに力を注いできた。ドナルド トランプによる報道の自由への攻撃は、アメリカの民主主義と、世界中の信頼できる情報へのアクセスに劇的な影響を及ぼしている。これを止めなければならない」
トランプ政権がおかした数々の「悪行」
国境なき記者団は、第2次トランプ政権が始まった2025年の1年間、トランプ政権が行った報道の自由への攻撃をリスト化している。
例えば就任直前の1月7日には、Metaが第三者によるファクトチェック制度を廃止する方針を発表した。
続く1月20日、トランプは「連邦政府による検閲の終結」を掲げる大統領令に署名し、事実上、誤情報やデマに対する政府による監視を廃止した。