<クラスの人数制限、進学先の受け入れ枠の拡大、オンライン出願・選考システムの見直し──フランス政府は高校生の抗議を受け、各問題への改善策を発表した。しかし、高校生たちはデモの継続を訴える。双方の溝が埋まらない背景とは>
フランス政府は10月26日、高校生たちが学校の現場や大学入学システムの改善を求めてきたことに対し、大幅な改善を示す回答を提示した。
10月17日に行われた彼らの平和的なデモは、すっかり「壊し屋」の大人たちに乗っ取られてしまった。そのような中でも、政府は高校生との対話や検討を積み重ね、この日の発表に至った。しかし、高校生側は成果を認めたものの、まだ実現していない要求や政府への不信感から、デモの継続を訴えている。
26日に首相官邸のマティニョン宮で行われた話し合いでは、エドゥアール・ジェフレイ教育大臣らが以下の内容を発表した。
まず、高校のクラス規模の制限である。スゴンドクラス(日本の高校1年生に相当)の1クラスあたりの生徒数を28人に制限する。まずは2027年から、最も恵まれない学校の半数を対象とし、2028年までに全面導入を目指す方針だ。高校生たちは、35人近くの生徒が詰め込まれているクラスもあり、限界だと訴えていた。1クラスあたりの生徒数は、増加の一途をたどっていた。
ちなみに、日本の高校では文部科学省が1クラスあたりの生徒数を40人と定めているが、少子化により実際のクラス規模は小さくなる傾向にある。
次に、進学先確保を目的とした高等教育機関の受け入れ枠の拡大である。新しいコースやクラスなどを創設し、合計1万5000人分の受け入れ枠を確保する。対象となるのは、職が得やすいと人気の高い職業訓練が中心の2年コースや、専門コースだ。
さらに、インフレ率に応じた学生奨学金の支給額引き上げも約束した。
そして、最大の問題であるパルクールシュップ(Parcoursup)の改革だ。