かつてユーラシア大陸を席巻したモンゴル帝国。その帝国を築き上げたチンギス・ハンの血を引き、「草原の最後の王女」と呼ばれた女性がその生涯を閉じた。
チンギス・ハンの第32代直系子孫とされるチェチェンハングルー(斯琴杭茹)さんが、2026年10月14日午前5時30分、中国・内モンゴル自治区オルドス市ウーシン旗で亡くなった。中国メディア『極目新聞』などが報じた。
チェチェンハングルーさんは、かつてオルドス地方を治めた王家の出身で、同地域に残る最後の王女として知られていた。遺族は16日朝に葬儀を行い、埋葬を済ませたという。
53歳となる孫娘のマンドラさんは、チェチェンハングルーさんは明るく、包容力があり、人を助けることを喜びとしていたと語っている。一方で、子どもや孫のしつけには厳しく、毎朝早く起きて掃除をすること、身なりを整えること、勤勉で礼儀正しくあることを教えたと報道に対し語っている。
最期も穏やかで、チェチェンハングルーさんは晩年まで記憶力が良く、言葉も明瞭で、大きな病気に苦しむことはなかったという。地元シャルリグ・ガチャ村の党組織のソヨルダライ書記も、生前の彼女について、善良で穏やかな人柄であり、村の人々に愛されていたと振り返っている。
その死は、中国語圏のインターネットでも話題になった。台湾系の世界日報は、訃報を受けて「伝説的な人生が幕を閉じた」「一つの時代が終わった」といった趣旨の追悼コメントが寄せられたと紹介している。