<女性問題を報じる記者は入国拒否されている>
アフガニスタン出身のジャーナリストで女性のための独立系メディア「ルフシャーナ・メディア」創設者ザフラ・ジョヤ氏が9月30日、ロンドンの外国特派員協会(FPA)で共著『The Vanishing Girl of Kabul(カブールの消えゆく少女)』について質疑応答に応じた。
2021年8月のイスラム原理主義勢力タリバン復権から5年余り。ジョヤ氏はタリバン支配下の現実について、女性を社会生活から体系的に排除する「ジェンダー・アパルトヘイト(性別に基づく制度的な隔離・抑圧)」と位置づけ、沈黙を強いられた女性たちの声を伝えている。
ジョヤ氏は幼少期、遠隔地の農村で第1次タリバン政権の過酷な弾圧を経験した。女性の教育が一切禁じられる中、男装して「モハンマド」と名乗って遠くの学校に通った。往復4時間の道のりを歩き、木陰で文字を学んだ。
タリバン復活でジャーナリストとしての活動が命の危険に直結
アフガンでは女児に教育を受けさせたり社会活動をさせたりするための手段として男装させる。ジョヤ氏は第1次タリバン政権下で女子の通学がほぼ全面的に禁じられたため、学ぶ権利を求めて母と相談して男装を決めた。
米同時多発テロに端を発する01年のアフガン戦争でタリバン政権が崩壊すると女性にも教育の門戸が開かれた。
父と同じように法律家になるためカブール大学法学部に進学したジョヤ氏は女性たちのさまざまな文化や背景を耳にして「もっと話を聞きたい」とジャーナリストになることを決意。カブールの地元通信社でボランティアとして働き始めた。
20年に自費で「ルフシャーナ・メディア」を立ち上げた。タリバン政権の復活で女性ジャーナリストとしての活動が命の危険に直結する事態となり、英国主導の退避作戦でカブールからロンドンに亡命した。