<バーナム英首相は「EU離脱は私たちにコントロール(主権)をもたらさなかった」と指摘した>

[ロンドン発]「マンチェスター主義」を掲げるアンディ・バーナム英首相が9月29日、リバプールでの労働党大会で演説した。中央集権・市場主義・民営化を見直して地方分権と福祉国家を再構築し、サッチャー革命と欧州連合(EU)離脱の40年から決別すると宣言した。

バーナム首相は「2016年以降、世界は劇的に変化した。EU離脱は私たちにコントロール(主権)をもたらさなかった。この10年の低成長が私たちを脆弱な立場に追い込み、自国経済や移民に対するコントロールも一部失ってしまった」と語る。

小型ボートによる不法入国者は昨年比40%、20年代初頭に比べると50%減少し、年間純移民数もジョンソン保守党政権のピーク時から80%以上減少したとした上で「今年後半には英国・EU首脳会議が開催され、いかに最善の協力ができるかを話し合う」と強調した。

「EU離脱は利益よりも多くの害をもたらした」

「EU離脱によって最も大きな打撃を受けた国内産業のために利益を確保すべく取り組みを進める。今なお英国にとって最大の市場である欧州との長期的な関係を決めない限り、英国が必要とする進路を切り拓くことはできない。EU離脱は利益よりも多くの害をもたらした」

「より高い水準の成長と繁栄を取り戻さなければならない。英国・EU首脳会議で欧州のパートナーとの長期的な関係について、どのような選択肢があると考えているのかを示したい。選択肢はいくつかあるが、コンセンサスを形成できるかを見極めたい」と表明した。

ポリティコ(9月29日付)の世論調査によると、有権者の10人に7人がEUとより緊密な関係を築くことを望んでいる。EU離脱を主導したナイジェル・ファラージ党首率いる強硬右派ポピュリスト政党「リフォームUK」支持者も51%が関係強化を望んでいる。

再加盟は悪夢のようなプロセスになる
【関連記事】