[ブカレスト 13日 ロイター] - ルーマニアの国営原子力発電会社ヌクレアレクトリカは13日、ドナウ川の水位が記録的な低水準となっていることを受け、唯一稼働している原子炉を電力網から切り離す作業を開始したと発表した。ルーマニア政府は今月についてエネルギー非常事態を宣言し、企業や家庭に対し、夕方のピーク時間帯に自主的に消費量を削減するよう要請している。
ドナウ川沿いのヌクレアレクトリカのツェルナボダ原発には原子炉(発電能力706メガワット=MW)が2基あり、同国の発電量の5分の1を担っている。しかし渇水によって7月下旬に1基を稼働停止にした。
エネルギー省は、電力不足に対応して褐炭火力発電所(330MW)を稼働させたと発表。風力発電を増強し、貯水量に応じた水力発電にも依存していると述べた。
同省は声明で「越境送電網を通じて約4000MWの電力を輸入できる」と説明。「欧州の全電力事業者が地域のエネルギー危機の状況を認識しており、影響を受けている地域に確実に電力を供給すべく連携している」と述べた。
政府は、必要に応じて事前通知した上で、産業用電力の供給を段階的に削減する仕組みを準備している。これまで、岩石の障害物の爆破、川底のしゅんせつ、ドナウ川に岩を詰めたはしけを沈めて発電所周辺に水流を迂回させるなど、前例のない措置を講じることで原子炉の停止を回避しようとしていた。