Julia Symmes Cobb Santiago Limachi Luis Jaime Acosta Nelson Bocanegra

[カリ/ペレイラ(コロンビア) 12日 ロイター] - コロンビアのデラエスプリエジャ大統領は12日、同国西部で10日に発生した地震で破壊された病院や学校、住宅、インフラの再建を支援するため、緊急基金を設立すると表明した。

現地時間10日午前7時(日本時間同日午後9時)過ぎに発生したマグニチュード7.4の地震による死者は265人に達し、約500人の安否が分かっていない。

デラエスプリエジャ氏は国民向け演説で「これは間違いなく甚大な悲劇だ。われわれの取り組みは行方不明者の捜索に集中している」と述べた。

また、地震被害に対応するため経済緊急事態を宣言したが、具体的な措置については明らかにしなかった。

これに先立ち、カリ市のエデル市長は記者団に「命を救うため時間との戦いだ」と述べた。生存者救出の可能性が高いとされる地震発生から72時間以内まで、残り1日を切っている。

市長は「この時間帯を過ぎても活動は続けるが、残された時間でできるだけ多くの人を救出したい」と強調。がれきの下にいる生存者を探知するため、救助活動現場での静寂と秩序の確保が必要だと訴えた。

当局によると、これまでに3770人が負傷、9550戸以上の住宅が破壊された。

震源地から約55キロ離れたコーヒー生産地ペレイラでは83人、コロンビア第3の都市カリでは74人の死亡が確認された。

ペレイラ在住の看護師インディラ・メネセスさん(49)は、自宅正面部分が崩落して子ども2人と高齢の母親が内部に閉じ込められたが、近隣住民の助けで脱出。「近所では5人ががれきの下で亡くなった。家の再建や失ったものへの支援を待っているが、今のところ誰も来ていない」と不満を漏らした。

コロンビア・コーヒー生産者連盟のヘルマン・バアモン会長は、土砂崩れによる主要道路への影響を調査するため、ブエナベントゥラ港で一時的に業務を停止していると説明した一方で「輸出は主にカリブ海側の港湾を通じて通常通り継続している」と述べた。

世界第3位のコーヒー生産国であるコロンビアでは、数十万世帯がコーヒー産業に生計を依存している。

地震は、緊縮財政と治安強化を公約に掲げ、前左派政権系候補との接戦を制して就任したデラエスプリエジャ大統領の就任から数日後に発生した。大統領は週初めに被災地入りし、住宅や事業を失った人々への支援を約束した。また複数の自治体首長は、略奪への懸念から夜間外出禁止令を発令している。

紛争監視団体ACLEDの中南米・カリブ地域担当上級アナリスト、ティツィアーノ・ブレダ氏は「この地震は新大統領にとって最初の試練となる。大統領は国家リスク管理機関への予算削減を含む歳出削減を掲げてきた。しかし、この機関は現在、緊急対応の最前線に立っている」と指摘した。

ブラ外相は政府が国際支援の申し出を拒否したとの報道を否定し、ペルー、メキシコ、エルサルバドルから到着し始めた支援物資の受け入れ調整を進めていると明らかにした。

カリでは、生存者が取り残されている可能性のある7棟の建物を中心に救助活動が続けられている。市南部の集合住宅では、住民や兵士、市職員らが人の列を作り、山積みになったがれきを手作業で運び出した。ボゴタ消防局の職員はロイターに、警察がボランティアの立ち入りを制限したことで騒音や振動が減り、センサーによる生存者探知がしやすくなったと語った。

大きな余震が発生する可能性があり、多数の人が集まることには危険が伴うとされているが、それでも現場近くでは、建物内に取り残された家族の安否確認を待つ人々の姿が見られた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。