[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。朝方発表された7月の米消費者物価指数(CPI)の伸びは市場予想と一致。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利上げに踏み切るとの観測は後退したが、ドル売りは長続きしなかった。

終盤の取引で円は対ドルで0.1%安の159.45円。円は7月下旬に日米当局が円安是正に向けて実施した協調介入後の上昇分の一部を失っている。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のシニア為替エコノミスト、リー・ハードマン氏は「先週末に公表された米商品先物取引委員会(CFTC)の最新統計で、日米協調介入を受け投機筋が円売り持ち高を大幅に解消したことが示された」と指摘。ただ、「ファンダメンタルズに変化がなければ、安定した金融市場環境の中でキャリー取引が後押しされ、投機筋は円の売り持ち高を再び積み増す可能性がある」と述べた。

米労働省が発表した7月のCPIは前年比3.4%上昇、前月比0.1%上昇。変動の激しい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比2.5%上昇、前月比は0.2%上昇。全て市場予想と一致した。

7月のCPIを受け、FRBが9月15─16日の次回会合で利上げを決定する確率は約40%と、CPI発表前の44%、1週間前の55%から低下した。先週7日に発表された7月の雇用統計で雇用者数が予想外に減少したことを受け、次回会合での利上げ観測はすでに後退していた。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、「7月の雇用統計を受け、CPIも弱い内容になると予想されていたため、ドルは軟調な地合いが続くとみられていたが、実際にはドル相場はほとんど動かなかった。どちらかといえば、予想よりやや堅調な展開になった」と述べた。

CPIがこなされ、市場の次の注目は13日の卸売物価指数(PPI)と14日の米小売売上高に移った。早くもFRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)に合わせて公表する最新の経済見通し(SEP)にも注目が集まっている。

ウォーシュFRB議長は明示的なフォワードガイダンスへの依存を弱める方針の一環として市場に対し経済見通しへの過度な注目を控えるよう求めており、バノックバーンのチャンドラー氏は、こうした姿勢が利上げ時期の判断に影響を及ぼす可能性があると指摘。「ウォーシュ議長が経済見通しの重要度を低下させたい場合、その公表と同時に利上げを実施しないことが最も効果的な方法になる」とし、「このため、9月ではなく10月の会合での利上げをこれまでも予想してきた」と述べた。

市場では10月までにFRBが利上げを実施する確率は56%と織り込まれている。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数はで、0.17%高の99.98。ユーロ/ドルは0.14%安の1.1524ドル。

ドル/円 NY午後3時 159.49/159.50

始値 159.18

高値 159.54

安値 158.70

ユーロ/ドル NY午後3時 1.1520/1.1522

始値 1.1534

高値 1.1562

安値 1.1520

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