クルマという移動手段を持たない(使えない)ようになっているためか、若者の趣味も変わっている。博報堂生活総研の時系列調査によると、20代のうち自動車・ドライブを「よくする趣味」として答えた者の割合は、1994年では46.3%だったが2024年では14.5%と、3分の1に減っている。スキー・スノボの選択率は35.7%から9.0%と、こちらも大きく低下。

<図2>は横軸に1994年、縦軸に2024年の選択率をとった座標上に43の趣味のドットを配置したグラフだが、この30年間で多くの趣味の選択率が下がっている(斜線より下)。減少が顕著なのは、ドライブやスキー・スノボの他、テニス、水泳など、外でのアクティブなものだ。その代わり、1人で(屋内で)行う趣味の選択率が上がっている。若者の趣味の「ウチ化」、生活の幅の狭まりを感じさせる。

クルマ離れをはじめとした、多数の「○○離れ」が明らかだが、この背後にはたいてい経済的困窮が横たわっている。1990年代半ば頃と比べて、20代の世帯の可処分所得は減っている(「この四半世紀でほぼ倍増した若年世代の税負担率」本サイト、2023年8月16日)。少ない手取りから、重みが増した消費税を上乗せして値上がりした商品を買い、高くなった家賃を賄い、学生時代に借りた奨学金も返さないといけない。

こうした状況は、若者の生活に影を落としている。ぜいたく品が買えなくなった、というレベルではない。1ルームならぬ半ルーム(3畳)の部屋に住まないといけない、就職に必要な運転免許も取れない、という事態にもなりつつある。

若者の可処分所得が減っているのは、稼ぎの実額が減っているからではなく、税として持っていかれる割合が増えているからだ。2022年の20代の世帯では3割にもなる。随所で言われているが、減税をして負担の軽減をすべきだ。自由に使えるお金が増えれば、生活の幅が広がり「出会い」の機会も多くなる。

<資料>
警察庁「運転免許統計」
博報堂生活総研「生活定点1992-2024」

【グラフ】都道府県別20代前半の運転免許保有率(2008年と2024年の比較)
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