「イスラエルは力の頂点にある」。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は4月のホロコースト記念日に、勝ち誇ったようにそう語った。
だがその言葉は、本人が意図しなかった形で、ますます予言めいて見える。彼が誇示した力の限界が、次第に明らかになりつつあるからだ。
米国のドナルド・トランプ大統領は、イスラエルと共同で始めたイランとの戦争を終わらせる覚書に署名。その間、イスラエルは蚊帳の外に置かれ、イスラエルにとっての安全保障上の懸念も顧みられなかった。
かつて「史上最も親イスラエル的な大統領」と称賛されたトランプとネタニヤフの間には個人的な緊張も表面化している。イスラエル軍はレバノンからシリア、ガザ、ヨルダン川西岸まで展開し、限界に近づいている。
反イスラエル感情は欧州だけでなく、イスラエル支援の基盤である米国でも高まっている。イスラエルとパレスチナ自治区を含む、ヨルダン川から地中海に至る地域の人口動態や政治的緊張も重なって、イスラエルはその圧倒的な軍事力にもかかわらず、かつてないほど孤立し、脆弱に見える。
それは、1948年に建国された国家の長期的な存続をめぐる問いを投げかけている。近代シオニズムの創始者テオドール・ヘルツルは19世紀末、日記の中で、その構想は「狂気じみている」と記していた。
「われわれは存亡の瀬戸際にいる」。ネタニヤフの政敵であるナフタリ・ベネット元首相は今週、タイムズ・オブ・イスラエルにそう語った。
「戦争を続けることは、決してイスラエルのドクトリンではなかった。イスラエル社会を疲弊させ、予備役を疲弊させ、経済を疲弊させ、国際的地位を大きく傷つけるからだ」
本誌はイスラエル政府にコメントを求めた。