クリスマスに食べるプラム・プディング

そういえば私も数十年前、プディングについてモヤっとした思いを抱いたことがあった。

アメリカの友人が連れて行ってくれたニューヨークのレストランのメニューに「〇〇のプディング」というものがあり、「これはなんなの?」と尋ねたのだ。日本語ラップが好きな彼は流暢な日本語で「これは日本でいうプリンとは違う」と答えてくれたが、「だったら、一体なんなんだ?」とも聞けなかった(聞けよ)。

いずれにしても、プリンとプディングは別物であり、カスタードプリンも一種の和製英語と考えていいようだ。と、ひとつ結論が出たところで、ここでは「クリスマスプディング」へと話題が移る。

  これはプラム・プディングのことで、『ランダムハウス英和大辞典』によれば「干しブドウ、スグリ、シトロン、スエット(ケンネ脂)、香辛料などを入れた味の濃いプディング:とくにクリスマスに食べる」とある。これを読んで、あれ、それって、ミンスパイと中身、同じじゃない? と思った人はイギリスのお菓子の好きな人だろう。その通り。そしてどちらもクリスマス料理というところも同じ。じつはミンスパイ≒クリスマスパイなのだ。

 ただ、クリスマスパイはパイ生地で包んでオーヴンで焼くけど、クリスマスプディングのほうはボウルに入れて五、六時間、蒸す。

 これで一件落着。(142〜143ページより)

太宰治の『斜陽』(1947年)に「プリン」登場
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