[12日 ロイター] - ウクライナは、バンス米副大統領による先月の要請を受け、ロシアの黒海沿岸にあるノボロシースク港を利用する石油タンカーへのドローン(無人機)攻撃を停止した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がウクライナ当局者の話として12日報じた。
FTによると、米政府はウクライナによるタンカー攻撃が原油市場をさらに不安定化させ、米国企業に損害を与えると懸念している。
ノボロシースク港には、カザフスタンからパイプラインで輸送された原油を貯蔵・積み出しする、カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)ターミナルがある。
FTによると、ウクライナはCPCのインフラや非ロシア籍の船舶を攻撃対象としないことに同意した。ただし、これらの船舶がウクライナの制裁対象ではなく、ロシア産原油や貨物を輸送していないことが条件という。
ロイターはこの報道について現時点で独自に確認できておらず、ホワイトハウス、国務省、バンス副大統領の事務所のコメントは得られていない。ただ、米政府当局者はロイターに対し、米国はCPCをロシア産エネルギー供給の代替ルートと位置付けているとし、トランプ政権はウクライナに黒海でロシア船籍以外の船舶やCPCのインフラを標的にする行為をやめるよう警告していると述べた。
その上で、ウクライナが自国の制裁対象になっていない限り、CPCの積み出し拠点に向かうロシア船籍以外の船舶やCPC関連インフラを攻撃しない方針を維持していることを米国は確認していると語った。
複数の関係者によると、黒海でのドローン攻撃により、7月のCPCの原油積み出しは最大で5分の1減少した。原油輸出をCPCルートに依存するカザフスタンは、7月の原油生産が前月比14%減少したという。