ナチスの過去を美化する自由党のキクル党首

アレクサンダー・ファン・デア・ベレン大統領を「老いぼれのミイラ」と罵倒。ナチスがオーストリアを併合した後、アドルフ・ヒトラーが「ドイツ帝国への復帰」を宣言した歴史的なウィーンのバルコニーを選挙運動ビデオで紹介し、ナチスの過去を美化していると批判された。

キクル氏は自らをヒトラーが名乗っていた「フォルクスカンツラー(人民宰相)」と呼ぶ。「要塞オーストリア」計画は、同化に失敗したとみなされる中東・アフリカの非欧州系移民を大量追放・強制送還する「再移住」の派生形と言える。

「再移住」の原点はナチスの純血思想。自由党の主張は多文化主義が国家のアイデンティティー、文化、社会的一体性を脅かすという極右思想と連動する。自由党が得票率25.4%で初めて全国トップになった6月の欧州議会選では多くのEU加盟国で極右政党が躍進した。

極右は間違いなく欧州政治の主流の一つになった。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます