女子高校生コンクリ詰め殺人事件...加害者の「その後」を追ったジャーナリストが知った衝撃事実
「判決が出た後、落とし前をつけてやる」
綾瀬事件を思い起こさせるこの犯行は、Bが更生していないことを意味した。
Bは綾瀬事件の裁判の最終意見陳述で、「被害者の女性がどれだけ熱かったか、どれだけ痛かったか。一生謝っても謝りきれない。僕の一生をかけても償っていきたい」と涙ながらに述べていた。
にもかかわらず、支援してきた人たちの努力を台無しにし、被害者や遺族をさらに苦しめたのだった。
著者はテレビ番組の仕事をこなしながら取材を重ねていき、やがて東京拘置所でBとの面会も果たす。以後も手紙を中心にやり取りをしたが、Bの主張は一方的なものであり、報道すべき新たな事実も書かれていなかったため、取材は思うように進展しなかった。
しかもBには拘禁反応が現れ、公判が進んでいくに従って被害妄想の傾向が強くなっていった。そして、その怒りの矛先は著者、そして著者をサポートしていたBの義兄(Bの姉の夫)に向けられていく。
「Bはその後すごい攻撃的になっています。『山﨑さんは敵なのか味方なのか?』と言い出しました。私が『敵とか味方でなくて中立の立場』だと説明しても納得いかない。山﨑さんの手紙が刺激してしまいました。『判決が出てから2年後か3年後になるかわからないけど落とし前をつけてやる』と言います。自分に危害を加える可能性がある。山﨑さんもこれ以上関わらないほうがいい。 (後略)」(226ページより)
妄想が暴走を始めたのだ。妻と幼い娘がいる著者は思い悩むが、取材者には「知ってしまった責任」があるため、見過ごせない事実を知ったまま放置し、沈黙するわけにはいかないと考える――。
この部分の生々しさ、緊張感は本書の最重要ポイントかもしれない。だが、結果は後味の悪いものとなってしまう。





