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【バズる抗議】「ワンピース」の旗を掲げるZ世代の反乱――ネットミームはなぜ革命の「共通言語」になったのか

THE MORE THINGS CHANGE...

2025年11月27日(木)16時45分
アミール・ダフタリ

また若者たちは、暗号化されたメッセージアプリや招待された人しか参加できないSNSのチャンネルを通じて連携する。ゲームをしながらチャットするためのプラットフォームが、デモの計画・実行や動画、助け合いの要になったりもしている。

だが、水平方向に広がったつながり故の弱点もある。中心となる指導部がないせいで、運動の勢いを維持したり、政府と交渉したりするのが難しいのだ。


最近の若者のデモを見て、10年末に始まり、北アフリカから中東に広がった「アラブの春」と似ていると思う人も多いだろう。あの時、民主化などを求めた運動の先頭に立っていたのも若者たちだった。

アラブの春ではいくつかの国で独裁政権が崩壊した。だが、それによって生まれた政治的空白は、軍や聖職者、昔ながらのエリート層によってすぐに埋められた。

「今回の世界的なZ世代の(抗議運動の)波とアラブの春との間には、驚くほど類似点がある」と、アメリカのシンクタンク、アトランティック・カウンシルの研究員アレックス・プリツァスは言う。

「どちらも若者が推進役で、SNSを活用して汚職や不平等への抗議運動に人々を動員し、あっという間に国境を超えて広がり政権交代をもたらした」

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