実はトランプ政権にも「クィアの閣僚」がいる...10年目の同性婚に訪れた「最大のピンチ」
FEARS FOR GAY RIGHTS
「簡単にはいかない。最高裁ならなおさらだ」とLGBTQ+の共和党員団体「ログ・キャビン・リパブリカンズ」の会長を務めるニューハンプシャー州のダニエル・イニス州上院議員は本誌に語った。「時々極端な連中に迎合する人々」がいて「左派にも右派にも」問題があるという。
「この10年間で共和党内の同性愛者の存在ははるかに目立つようになった。同性愛者で共和党員というのは完全に2度カミングアウトするようなものだ」
州議会で同性婚を標的とする動きの多くを陰で牽引してきたのは、社会的保守の立場を推進する反LGBTQ+団体「マスレジスタンス」だ。今回、本誌は取材を申し込んだが断られた。
「ニューズウィークに取材したいと言われたことはもちろん光栄だ。しかし、この問題に対するあなた個人の立場を考えると、客観的もしくは公平な報道ができるとは到底思えないのでお断りする」という返答だった。記者がクィアを自認していることを指しているようだ。
LGBTQ+の擁護団体GLAADのサラ・ケイト・エリス代表兼CEOは、「結婚の平等を脅かしているのはごく一部の過激主義者だ」と語る。「彼らは自分たちが受容の戦いに敗れたという現実も、その戦いを経てアメリカ社会がより良くなったことも認めようとしない」