最新記事
メキシコ

宇宙から「はっきり見える」規模...メキシコを襲った「メガ級」砂嵐の衛星映像が話題に

Massive Dust Storm Seen From Space

2025年4月24日(木)19時30分
アナ・スキナー
砂嵐

(写真はイメージです) pamas-Shutterstock

<異常気象が大規模な砂嵐発生の一因に>

4月19日、メキシコ北部で宇宙からはっきり見えるほど巨大な砂嵐が発生した。気象機関や科学機関が公開した衛星映像には、その壮大な規模が映し出されている。

【衛星動画】宇宙からも「はっきり見える」規模...メキシコ北部を襲った「メガ級」砂嵐のインパクト

少なくとも15の自治体を襲った砂嵐を観測した人工衛星は、米海洋大気庁(NOAA)と米コロラド州立大学(CSU)が共同設立した大気科学共同研究所(CIRA)が運用するものだった。

砂嵐はドラマチックなだけでなく、人々の安全と健康に重大な影響を及ぼす。視界不良、大気汚染、危険な運転条件などを引き起こす大規模な砂嵐は、乾燥地域の干ばつと土地劣化がもたらす課題を浮き彫りにしている。

CIRAは砂嵐の映像をX(旧ツイッター)で共有し、「メキシコを南下する砂嵐の驚異的な光景」と説明している。

米民間気象予報会社「アキュウェザー(AccuWeather)」の上級気象学者ボブ・ラーソンによれば、人工衛星が砂嵐を記録することは決して珍しいことではないという。

ラーソンは本誌の取材に対し、「大気中に十分な量の砂塵があれば、空が晴れている限り、人工衛星で確実に検出できる」と説明した。

これほど大きな砂嵐が発生した一因として、冬から春にかけての異常な乾燥が挙げられる。ラーソンによれば、メキシコ北部では今年に入ってから例年のわずか3分の1しか雨が降っていないという。その結果、一帯が乾燥し、砂嵐が発生しやすくなっているようだ。また、気温も例年より高く、これが乾燥状態をさらに悪化させている可能性がある。

対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

気候変動災害時に債務支払い猶予、債権国などが取り組

ビジネス

フェラーリ、ガソリンエンジン搭載の新型クーペ「アマ

ワールド

ブラジル政府、議会の金融取引税引き上げ却下を不服と

ワールド

豪小売売上高、5月は前月比0.2%増と低調 追加利
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    あり?なし? 夫の目の前で共演者と...スカーレット…
  • 10
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中