トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてきた3つの確実

DEALMAKER OR DESTROYER?

2025年4月17日(木)15時11分
サム・ポトリッキオ(本誌コラムニスト、ジョージタウン大学教授)

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物価上昇は野菜売り場も直撃 ROBERT GAUTHIERーLOS ANGELES TIMES/GETTY IMAGES

アメリカがこれまで数多くのイノベーションを達成してきたのは、強固な法の支配と自由市場への揺るぎない信頼のたまものだった。ところが、関税政策の一貫性が失われれば、意思決定が難しくなり、重要な投資が見送られるケースも少なからず出てくるだろう。

私は既に、身をもってそうした経験をしている。講演者として招かれていた3つのイベントがキャンセルになった。資金を確保できないと、主催者が判断したためだ。研究資金の助成も3件撤回された。


はっきり言えることの2つ目は、安くものを買える時代が終わったということだ。トランプの望みどおりにアメリカの製造業が目覚ましい復活を遂げるまでには、何十年もの経済的な惨事を耐えなくてはならない。当座の惨状はことのほか大きい。

中国との貿易戦争で不利な状況にあるのはアメリカのほうだ。ギャロウェーはこのように指摘している。

「貿易戦争では中国のほうが大きな打撃を被る可能性が高いが、それは本質的なことではない。中国はアメリカよりも大きな打撃を受け入れる用意がある。ベトナム戦争では相手方に約100万人の死者が出たが、アメリカは5万8000人を失い、撤退に追い込まれた。アメリカ人がクリスマスプレゼントのおもちゃの数が半分に減ったり、iPhoneが1台3500ドルになったりしても我慢できるとはとうてい思えない」

確かに、アメリカ人が物価の上昇に耐えられるとは考えにくい。昨年の大統領選でトランプが大統領への返り咲きを果たせた一因は、アメリカの有権者が5%の物価上昇率に不満を抱いたことだった。

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