最新記事
兵器

「気づいたら仰向けに倒れてた...」これが音響兵器「LRAD砲」の威力? セルビアで撮影された「衝撃の映像」が話題に

2025年3月19日(水)17時30分
イサベル・バン・ブルーゲン

別のデモ参加者のU.Mさんも、「低くうなるような音」が10秒から15秒ほど続いたと証言する。「その間は何が起きているのか全然分からなかった。誰かがこっちへ来るのか、走り去ろうとしているのか、それとも誰かが攻撃しているのか」

音響に続いて人々が折り重なるように倒れ、U.Mさんの妻も周囲の人たちも転倒したという。

ブチッチ大統領は、外国でLRAD砲を目にする機会があったと語り、「同砲は強烈な耳をつんざくような音を放つ」と指摘。「土曜の夜、ベオグラードの通りでそんな音は聞こえなかった」と付け加えた。

アメリカのNPO「人権のための医師団(Physicians for Human Rights、PHR)」は音響兵器について「痛みを感じるレベルの大きな騒音を放って群衆を管理する目的で使用され、耳に重大な障害を引き起こしたり、聴覚を失ったりすることもある」と解説している。

LRADについては「20メートルの距離で苦痛を生じさせ、至近距離(5メートル以下)では永久的な聴力喪失を引き起こす可能性がある」と指摘。「音響兵器は深刻かつ永久的な傷害を引き起こす可能性が大きく、重大な懸念がある」とした。

セルビアの主要同盟国であるロシアは、かつてセルビアの自治州だったコソボの国際承認を阻んでいる。ブチッチ大統領は、ロシアとウクライナの戦争ではどちらにも付かないと主張してきた。

2022年2月にロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに本格侵攻したことを受けて西側諸国は対ロシア制裁を発動したが、ブチッチ大統領はこの制裁には加わらなかった。

昨年7月にベオグラードでロシアのアレクサンドル・グルシュコ外務次官と会談したブチッチ大統領は、セルビアとロシアの関係を「非常に良好」と形容した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ポーランドと独は欧州経済再生に共同責任、財務相が共

ビジネス

東京株式市場・前引け=大幅反発、米株高や円安で投資

ビジネス

デンソー、通期純利益予想を下方修正 米関税や部材高

ビジネス

中国でAI普及キャンペーン過熱 アリババは春節「お
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 2
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?
  • 3
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 4
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 7
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 8
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 9
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタ…
  • 10
    共和党の牙城が崩れた? テキサス州で民主党が数十…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中