最新記事

軍事

韓国ユン政権「THAAD配備は自衛手段」 制限求める中国と対立

2022年8月12日(金)06時13分
韓国・慶尚北道星州郡に配備された米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)

韓国大統領府は11日、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国国内への配備は自衛手段だと表明した。THAAD、韓国で2017年撮影。(2022年 ロイター/Kim Hong-Ji)

韓国大統領府は11日、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国国内への配備は自衛手段だと表明した。砲台の追加配備を行わず、既存の砲台の使用を制限するよう中国から求められたことを受けた。

中国は2016年に韓国がTHAAD配備を発表したのに対し貿易などを制限し、両国関係が冷え込んだ経緯がある。

THAADを北朝鮮のミサイルに対抗する鍵とみる韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、同システムを追加配備しない、米国主導のミサイル防衛システムに参加しない、日本を加えた3カ国の軍事同盟を構築しないという、前政権が17年に打ち出した「3不」と呼ばれる方針を撤回すると表明している。

韓国の朴振外相は中国の王毅外相と9日に会談し、北朝鮮との非核化交渉再開などを巡り協議した。

王氏の報道官は10日、韓国へのTHAAD配備は「中国の安全保障上の戦略的利益を損なうものだ」と述べた。

だが韓国外務省によると、朴氏は王氏に対し、3不は正式な約束や合意ではないとして順守しない方針を伝えた。

中国は3不に加え、既存の砲台の使用を制限することも韓国側に求めており、王氏の報道官は中国がこれらを重視していることを強調した。

米国務省のパテル副報道官は記者団に対し、THAADは韓国にとって「慎重かつ限定的な自衛能力」であり、北朝鮮のミサイルの脅威に対する「純粋な防衛手段」だと指摘。「韓国が自衛手段を放棄するような批判や圧力は不適切」との考えを示した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イエメン・フーシ派、イラン情勢巡り軍事介入の用意 

ビジネス

NY外為市場=ドル160円台、中東緊迫で「有事の買

ビジネス

米国株式市場=大幅続落、ダウ調整入り 中東情勢巡る

ワールド

イラン、米停戦案への回答保留 攻撃下の対話要求「容
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 7
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 8
    ニュースでよく聞く「東京外国為替市場」は、実際は…
  • 9
    アメリカのストーカー対策、日本との違いを考える
  • 10
    親の遺産はもう当てにできない? ベビーブーム世代…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中