「日本は100年の敵、中国は1000年の敵」、北京五輪を機に韓国の反中感情が拡大
一方、中国の環球時報はSNSで「韓国は長い間、中国・日本という二つの強大国の陰に隠れているうちに劣等感が生まれた。ショートトラックの判定を中国贔屓で韓国をバカにした不公正なものと考えている」と指摘した。
駐韓中国大使館も「一部の韓国メディアや政治家が中国政府と北京五輪全体を批判し、反中感情をあおっている」と批判した。「ショートトラックは、専門的で権威ある機関が判断しなければならない」と述べ、「一部の韓国メディアや政治家が中国政府と北京五輪全体を批判し、反中感情を煽って両国の国民感情を悪化させた」「厳重なる憂慮と厳正な見解を明らかにせざるを得ない」と強い抗議と警告の意を示したのだ。
中国側の言動に韓国のメディアや市民団体が反発する図式
近年、中国と韓国の間では、根強い対立感情が続いている。中国は2002年から07年に進めた「東北工程」で、古朝鮮や高句麗などを「中国の地方政権」として扱い、「百済と新羅も中国史の一部」と研究書に記述した。
2016年、中国最大のポータルサイト百度(バイドゥ)の百科事典に古朝鮮、扶余、高句麗などが中国史として記述されていたことが判明し、2017年には米中首脳会談で習近平国家主席が「韓国は歴史的に中国の一部」と語ったとトランプ米大統領(当時) が明らかにした。また、2020年から「キムチの起源」をめぐる論争が発生した。
中国側の言動に韓国のメディアや市民団体が反発して論争が広がる図式で、「日本は100年の敵、中国は1000年の敵」という表現が再び注目を集めている。