がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の定説に挑む、3人の日本人科学者と外科医
がん細胞や共存細菌がL-グルコースを代謝利用していることを証明できれば、ノーベル賞級の成果かもしれない。
だが、たとえL-グルコースがエネルギー変換されず「取り込まれる(細胞内に入る)」だけだとしても、この現象を利用して「最もタチが悪い」細胞に抗がん剤を送り込む「薬物輸送システム(Drug Delivery System DDS)」を構築できると期待している。
鏡の世界のブドウ糖は、医学という枠を超えて好奇心を搔き立てるが、一介の外科医が扱えるテーマではない。2023年、僕は「三銃士」と連携して「L-グルコース研究会」を結成した。わずか6個の炭素から成るこの低分子をカギに、新しい自然探索のドアを開けるロマンを共有する同志とともに。
石沢 武彰(Takeaki Ishizawa)
大阪公立大学 大学院医学研究科 肝胆膵外科学教授。1973年東京都生まれ。千葉大学医学部卒業後、肝臓手術の権威である幕内雅敏教授の手術を学ぶべく東京大学医学部肝胆膵外科に入局(同大学院修了、医学博士)。パリで腹腔鏡手術の奇才ブリス・ガイエ教授に師事。がん研究会有明病院などを経て、2022年4月より現職。編著書に『完全図解 病院のしくみ』(講談社健康ライブラリー・編著)、『手術はすごい』(講談社ブルーバックス)など。
『変革する手術 「神の手」から「無侵襲」へ』
石沢武彰[著]
角川新書[刊]
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