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トランプ関税は衰退するハリウッドを救うのに逆効果...米映画産業復活のため真に必要な「処方箋」

Right Symptoms, Wrong Diagnosis

2025年5月30日(金)15時35分
ブライアン・サリバン(娯楽産業や知財分野の弁護士)

「ムチ」より「ニンジン」を

だからといって、関税は正しい治療法ではない。そもそも映画に関税をかける権限が大統領にあるのかどうかもはっきりしない。あったとしても、具体的に何をどうするのか。チケット価格を2倍にするのか。外国製のコンテンツが含まれる映画の製作コストを引き上げるのか。

そして関税の対象を具体的にどう定義するのか。大手スタジオの劇場用映画だけに適用するのか、オリジナルコンテンツを増やしているネットフリックスやアマゾンのような、ストリーミング・プラットフォームも対象なのか。


心配なのは、映画をめぐる関税戦争が国外市場でアメリカのコンテンツ制作者の足を引っ張りかねないことだ。ハリウッドにとって、国外市場の拡大は成功に欠かせない。

アメリカに必要なのは、ムチ(関税)ではなくニンジン(投資とインセンティブ)だ。

クリエーティブ産業における技術革新で世界をリードし続けるためには、テクノロジーへの投資が欠かせない。そしてアメリカも税優遇措置をもっと活用すべきだ。

映画産業にとって製作コストは重要な問題だ。税優遇措置はこの問題の解決に役立つが、関税はそうではない。

ヨーロッパやオーストラリアと違い、アメリカには映画産業に特化した連邦レベルの税優遇措置がない。そのため映画製作のコストは、これらの国々より30~40%高くつく場合がある。さらに国外のクルーよりも高いアメリカ人クルーの人件費が加わると、関税をかけてもアメリカでの映画製作を維持できるほどの差は出ない可能性がある。

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