IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政余地を狭め、財政リスクを高める」
写真は国際通貨基金(IMF)のロゴ。2024年11月、米ワシントンの本部で撮影。REUTERS/Benoit Tessier
国際通貨基金(IMF)は17日(日本時間18日)、2026年の日本経済に関する審査(対日4条協議)の終了に当たって声明を発表し、日本政府に財政規律を求めた。消費税の減税は避けるべきとする一方、高市早苗政権が飲食料品の消費税を2年間ゼロにする施策を検討していることは「財政コストの抑制に資する」との見方を示した。日銀の金融政策については、2027年に中立金利を達成するよう利上げの継続を促すとともに、独立性を維持することが物価の安定に寄与するとした。
IMFは、日本の総債務が主要国の中で最も高い水準で高止まりしており、歳出圧力が高まるにつれて増加する見込みだと指摘。「短期的には財政政策のさらなる緩和は控えるべき」とし、財政規律の必要性に言及した。衆院選で議論が高まった消費税の減税は「財政余地を狭め、財政リスクを高める」とした。一方、高市政権が飲食品に限って2年間とする案を検討し、赤字国債以外の財源を確保しようとしていることに触れ、「生活必需品に限定し、かつ時限的な措置とすることは、財政コストの抑制に資する」とした。電気・ガス料金に対する補助金などは、的が絞られていないとし、廃止の必要性に言及した。
金融政策は、日銀が緩和状態からの正常化を適切に進めていると評価。「2027年に政策金利が中立的なスタンスに達するよう、緩和政策の解除を続けるべき」と提言した。「日銀が独立性と信頼性を維持することは、インフレ期待を十分に安定させることに資する」とも指摘した。
一方、日銀が国債買い入れ減額を進める中、国債市場で「利回りのボラティリティが高まっている」ことに懸念を示した。「日銀は一時的な日本国債買い入れなど、的を絞った例外的介入を行う態勢を整えておくべき」とした。「外国投資家の果たす役割は増大しており、財政関連報道や世界的な動向に対する日本国債の感度が高まっている可能性がある」との見方を示した。また、「金融環境が望ましい金融政策スタンスと矛盾する場合には、買い入れスケジュールのペースと満期構成を変更する態勢を整えておくべき」とも提言した。
日本経済の見通しについては、日中関係の悪化などに触れた上で「リスクは下方に傾いている」と指摘した。同時に物価について、「賃金の伸びが予想を下回ると物価上昇の動きが逆転する可能性がある」とする反面、「拡張的な財政政策が需要圧力とコアインフレ率を押し上げる可能性がある」とした。
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