才能を「発揮できる人・できない人」を分ける、ただ1つの違いとは? 才能を整理し、生かす方法
「B面の才能」を解き放つ秘訣は「わがままになってもらう」こと
──佐野さんご自身が才能を研究しようと思った原体験があれば教えていただけますか。
大きく影響したのは、自分の才能がわからなくなってしまった時期です。僕は昔から、何でも器用にこなす「マルチプレイヤー」と言われる一方で、それがコンプレックスでもありました。一つでも誇れる才能があれば、自分を肯定できる気がしたんです。ところが、当時流行っていた才能診断ツールを使ってもピンとこなくて......。
ただ、僕は他人のよいところを見つけるのは得意でした。それなら自分で自分の才能を見つける理論をつくろうと思ったのが出発点です。
──相手のよいところを見つける際のカギは何ですか。
相手に「ちょっとわがままになってもらうこと」です。たとえば、昔お付き合いしていた方が素の自分を抑えているように見えたことがありました。「もう少しわがままになってもいいんじゃない?」と伝えたところ、徐々に本音を話してくれるようになり、本質的な思考力を発揮しはじめたんです。
その経験から、職場の関係性でも相手に「わがままになってもらう」ことを大事にするようになりました。メンバーにもできるだけフラットに話すようにしています。そのほうがプライベートで発揮している「B面の才能」が出てきやすいんです。
心理学に「自己複雑性」という概念があります。人間には多様な側面があり、それらを自由に使い分けられるほうが、心が安定する。たとえば、家族旅行の段取りではリーダーシップを発揮する人が、職場では遠慮してしまうのはもったいないですよね。自らの多面性をまるごと肯定することが才能発揮の第一歩になります。





