問題が起きた時、「すぐに対応する」が会社を危うくするワケ...組織を強くする「ネガティブ」の力とは

2025年7月25日(金)17時42分
flier編集部

社会人になったばかりの1998年にさかのぼります。当時の日本は長時間労働やサービス残業が当たり前の時代。ですが、私はスウェーデンやデンマークの企業との取引が多く、現地に出張することも多々ありました。彼ら/彼女たちの職場では、残業などの同調圧力がなく、多様性が尊重され、ワークライフバランスが徹底されていた。男女問わず育児休暇を取れ、金曜日など午後3時を過ぎると「よい週末を!」と軽やかに声をかけて退社する人たちの姿も。

日本とは全く異なる労働環境にふれたことで、猛烈に働くのがよしとされた日本企業の風土に対して、「このままでいいのか?」と疑問を抱くようになりました。


今でこそ日本でも「ウェルビーイング」が唱えられ、労働環境も改善されつつあります。しかし、当時のスウェーデンやデンマークではすでに、多様性を大事にしながら未来を見据えた組織カルチャーがあったのです。

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第3回和歌山 Well-being Month 2025「#ダム際ワーキング× #キャリア教育ワーケーション スペシャル企画」にて。沢渡さんは「#ダム際ワーキング」も推進されている

組織のモヤモヤは「ネガティブ・ケイパビリティ欠乏症」から生じる

──さまざまな企業を見ていく中で、課題意識がさらに強まった部分はありますか。

そうですね。企業規模や地域を問わず共通するのは、「余白がどんどん削られている」ということです。とにかく目先の利益を生み出すことが正義になっている。そういう文化が根づくと、中長期的な問いを立てられなくなってしまいます。

たとえば、現実には、何気ないアイデアが後の新規事業に育つことや、人との出会いが3年後に効いてくることもある。それを切り捨ててしまうと、中長期の柱を育てられなくなります。

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