最新記事
貿易戦争

トランプ「相互関税」に対する各国の対抗措置まとめ...「企業収益悪化」「物価高」の懸念拡大

2025年4月4日(金)11時00分

関税は「交渉戦略ではない」とトランプ政権高官

米国の同盟国もライバル国も、世界貿易への壊滅的な影響を警告した。米国の関税は、47%の税率を賦課されるマダガスカルのような低所得国が特に大きな打撃を受ける可能性がある。

EUのフォンデアライエン欧州委員長は「世界中の何百万もの人にとって悲惨な結果になる」と警告した。

ラトニック米商務長官とナバロ大統領上級顧問は3日のテレビ番組で、トランプ氏が関税措置を撤回することはないとし、関税引き上げは交渉戦術ではないと述べた。

一方、トランプ氏は記者団に「関税はわれわれに大きな交渉力を与えてくれる。常にそうだった。私は1期目にそれを非常にうまく利用したが、今それを全く新しいレベルに引き上げている。なぜなら、今回は世界的な状況だからだ」と発言。関税が恒久的なのか、あるいは譲歩を勝ち取るための戦術なのか、相反するメッセージを発した。

キャピタル・アルファの創業パートナー、ジェームズ・ルシエ氏は「関税計画は熟慮されたものではないようだ。貿易交渉は高度に技術的な分野で、われわれの見解では、これらの提案はいかなる国との交渉にも真剣な土台を提供しない」と述べた。

関税が世界の供給網を根底から覆し、企業収益に打撃を与えるとの懸念から、各国で株式市場が急落に見舞われた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米との貿易戦争休戦、1年間延長で合意=中国商務省

ビジネス

現代自、第3四半期は米関税で29%減益 通期目標は

ワールド

ウクライナ、エネ施設への攻撃受け電力供給を制限=当

ビジネス

SMBC日興、7─9月期純利益は6割増 政策株売却
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨の夜の急展開に涙
  • 4
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 5
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理…
  • 6
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 7
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 10
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中