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コスト増を理由に値上げを取引先から言われたら... 違法にならない対応方法

2022年12月27日(火)11時05分
堀田陽平 ※経営ノウハウの泉より転載

■2:親事業者・下請事業者の範囲

次に、親事業者・下請事業者の関係については、それぞれ資本金、取引類型に応じて定められています。

keieiknowhow20221227-chart.png

価格改定拒否が下請法の「買いたたき」の禁止に該当する場合

下請法の適用がある場合、価格改定拒否は"買いたたきの禁止"に該当する可能性があります。"買いたたき"というのは、「下請事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い下請代金の額を不当に定めること」を指します(下請法第4条第1項第5号)。

特に、冒頭述べたエネルギー高騰等によるコスト増加との関係では、2021年12月27日、内閣官房・消費者庁・厚生労働省・経済産業省・国土交通省及び公正取引委員会が「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」を取りまとめ、これに基づき下請法の運用基準(平成15年公正取引委員会事務総長通達第18号)を改正し、以下のような場合は"買いたたき"の禁止に当たる可能性があることが明確にされています。


5 買いたたき
(中略)
(2)次のような方法で下請代金の額を定めることは,買いたたきに該当するおそれがある。
ア,イ(略)
ウ 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストの上昇分の取引価格への反映の必要性について,価格の交渉の場において明示的に協議することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと。
エ 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストが上昇したため,下請事業者が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず,価格転嫁をしない理由を書面,電子メール等で下請事業者に回答することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと。

引用:下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準 / 公正取引委員会

したがって、労務費、原材料価格の高騰、エネルギーコストの増大等でコストが増加しているものの、特段の必要性を明示することなく従来どおりの価格で据え置く場合や、取引先の価格引上げの要望があったにもかかわらず、特段の回答をすることなく従来どおりの価格で据え置くような場合には、"買いたたき"の禁止に該当し、下請法違反となる可能性があります。

ただし、これも、「価格を据え置いてはいけない」と書いているわけではなく、価格改定に応じることができない理由を説明し、交渉した結果、据え置くこととなる場合には、"買いたたき"の禁止にはならないと考えられます。

(参考記事)【Q&A】コロナ陽性は個人情報?「個人情報保護法」の具体的な疑問に弁護士が回答

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