最新記事

グーグル

セルゲイ・ブリンが明かした撤退の真相

2010年4月1日(木)14時44分
クリス・トンプソン

 中国からの撤退を発表したグーグル。同社の共同創設者であるセルゲイ・ブリンが、中国にけんかを売ることにした理由を明かした。

 3月24日、米ウォールストリート・ジャーナル紙のインタビューに答えたブリンは、6歳までをソ連で過ごした経験を語った。かつて暮らした全体主義国家と同様の体制の中国政府に、どうしても協力することができなかったのが撤退の理由だと明かしている。

 中国政府がグーグルへの「嫌がらせ」に力を入れだしたのは、08年夏の年北京五輪直後。検閲は増加し、従来と同様のビジネスをするのにも、中国政府から新しい許可が必要になった。

 グーグルがもはや中国で歓迎されていないと感じるきっかけになったのが、09年に「反ポルノ」を名目にインターネット規制が強化されたこと。当時、社内会議の5回に1回は中国政府の敵対行為について言及せざるを得なかったという。

 撤退を決めたのは09年12月に同社サーバーへのハッキングが明らかになったときだ。社内サーバーを探られたことも許し難いが、それ以上に、反政府派のメールアカウントが偵察されていると知ったことが決め手になった。これが「不満の限界点だった」らしい。

*The Big Money特約
http://www.thebigmoney.com/

[2010年4月 7日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

9月実質賃金1.4%減、9カ月連続マイナス 物価上

ワールド

プーチン氏、核実験再開の提案起草を指示 トランプ氏

ワールド

北朝鮮、米国が「敵視」と制裁に反発 相応の措置警告

ビジネス

リーブス英財務相、銀行を増税対象から除外へ=FT
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイロットが撮影した「幻想的な光景」がSNSで話題に
  • 4
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 5
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 6
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 7
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    若いホホジロザメを捕食する「シャークハンター」シ…
  • 10
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中