プレスリリース

生成AIを滋賀県全庁約6,000名に導入

2025年10月30日(木)10時00分
NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)は、株式会社エクサウィザーズのグループ会社である株式会社Exa Enterprise AI(以下 Exa Enterprise AI)との連携により、滋賀県の職員約6,000名を対象に生成AIサービス「exaBase 生成AI for 自治体※1」を全庁へ導入し、10月から運用を開始しました(以下 本プロジェクト)。本プロジェクトは、2025年5月のNTTドコモビジネスとエクサウィザーズの資本業務提携※2後、初の大型自治体案件となります。

1.本プロジェクトの概要
<目的>
滋賀県では2023年に生成AIの試行導入を進め、業務効率化における有効性を確認してきました。本プロジェクトではその成果を踏まえ、NTTドコモビジネスとExa Enterprise AIの2社による伴走支援のもと、汎用的な利用から一歩進んだ、庁内独自のデータに基づいた回答を生成するRAG※3(Retrieval-Augmented Generation)の活用も開始します。これにより、生成AIを日常業務へ本格的に組み込むことで組織全体の生産性を向上させ、県民サービスの質の向上に貢献します。

<実施概要>
本プロジェクトでは、国内の県庁シェア43%の実績を誇る「exaBase 生成AI for 自治体」を導入します。音声ファイルからの議事録作成や文書の要約、アイデア出しといった汎用的な業務に加え、庁内独自のデータに基づいた回答を生成するRAG機能を活用し、業務との連携深化をめざします。


<本プロジェクトの内容>
【1】体系的な研修と活用促進:全職員を対象とした研修プログラムの策定・実施と合わせ、各部署の業務内容に即したユースケースの創出を支援。一部の先進的なユーザーだけでなく、全ての職員が生成AIを活用できる環境を構築します。
【2】大規模導入・運用支援: 約6,000名規模の導入を円滑に進め、利用状況を分析しながら改善サイクルを回すことで、導入効果の最大化を図ります。

<導入スケジュール>
2025年10月からの全庁的な本格運用開始とあわせ、全職員を対象とした研修プログラムも実施します。

<各社の役割>
NTTドコモビジネス:生成AIサービス提供における計画策定、進捗管理、研修支援など
Exa Enterprise AI:生成AIサービスの提供(ライセンス/研修)など

2.今後について
NTTグループは、IOWNやtsuzumi2など、AI時代に対応した先進的な取り組みを加速していきます。NTTドコモビジネスは、本プロジェクトの推進にあわせ、NTTグループの総合力を活かした多様なソリューションを提供することで、「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、更なる地域の課題解決に貢献していきます。

3.各者コメント
滋賀県 総合企画部 DX推進課長 馬場 康宏 様
「生成AIは、定型業務効率化に加え、革新的なアイデア創出や新たな可能性を提示してくれるものと期待します。私たちはAIを良き相談相手として最大限に活用し、人間の創造力や共感力を発揮することで、施策の新規検討や高度化に注力してまいります。」

株式会社 Exa Enterprise AI 代表取締役 大植 択真 様
「滋賀県庁のパートナーとして、本プロジェクトに参画できることを心より嬉しく思います。生成AIは、職員の皆様がより付加価値の高い業務に集中するためのパートナーとなります。exaBase 生成AI for 自治体は、これまでの導入で培った知見と、RAGなどの最新技術を融合させたプロダクトです。地域に根差したNTTドコモビジネスとともに、滋賀県庁の皆様の働き方を革新し、その先にある県民の皆様の豊かな暮らしの実現に貢献してまいります。」

NTTドコモビジネス株式会社 執行役員 関西支社長 奥田 智行
「このたび、滋賀県様の全庁的な生成AIの本格導入プロジェクトに参画できることを大変光栄に思います。私たちは、生成AIを活用した行政支援を通じて、地域が抱える課題の解決と業務の効率化に取り組んでおります。今後も、NTTグループの最先端テクノロジーとイノベーションを結集し、地域の皆さまが持続的に成長できる自律・分散・協調型社会の実現に貢献してまいります。」




「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/554439/img_554439_1.jpg
https://www.ntt.com/about-us/nttdocomobusiness.html


※1:exaBase 生成AI for 自治体は、自治体業務の効率化とDX推進を支援する、セキュアで多機能な生成AIサービスです。
(exaBase 生成AI for 自治体の主要機能)
・高いセキュリティとコンプライアンスへの対応
・高精度・高速レスポンスのGPT-4oやGemini、Claudeが国内リージョンで利用可能
・会話内容を学習データとして利用しないオプトアウト設定
・禁止ワード登録、機密情報ブロック機能、ログ蓄積・レポート機能により、情報漏えいを防止
・庁内の規定や各種資料(PowerPoint、Word、PDF、CSV、txt)とのデータ連携機能(RAG)により、高精度な回答を作成
・AI専門家が作成した、質の高い回答を引き出すプロンプト(指示文)のテンプレートを標準実装
・生産性向上の時間効果を計算し、exaBase 生成AIの画面上で確認

詳細はこちらをご確認ください。
https://exawizards.com/exabase/gpt/gov/

※2:NTTドコモビジネス株式会社と株式会社エクサウィザーズは、2025年5月28日に資本業務提携に関する契約を締結しました。
詳細はこちらをご確認ください。
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2025/0528_2.html?msockid=16bd5a27092a6b4d2dad49f108506aa2

※3:RAGは、AIがより正確で根拠のある回答を生成するためにお客様の独自データを検索・参照し、回答に反映させる仕組みです。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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