コラム

一足早く「原油離れ」していた株式市場...停戦で米国経済はリスクが減ったが、日本はどうか

2026年04月08日(水)17時40分

インフレショックが起きている中、利上げを継続するのか

実際には、エネルギー供給を拡大することは短期間では難しいが、政治家が取り組まざるを得ない政策目標になると予想される。

高市政権は「責任ある積極財政」を掲げ、経済成長を重視して国民からの高い支持率を保っている。アベノミクスの成功から学び経済成長を志向する高市首相が、国民から支持されていることは当然と言えるのかもしれない。

経済成長を実現するには、金融財政政策を適切に運営することが必要不可欠であり、それと同時に供給サイドを強化する成長戦略も実現する必要がある。こうした経済政策は常識だと筆者は従前から考えているが、経済成長が持続しなければ、エネルギー供給を強める技術革新をもたらす研究開発もままならない。

さて、4月末に日本銀行の金融政策決定会合が行われるが、債券市場では50%程度の確率で利上げが織り込まれている。植田和男総裁らの発言を踏まえると、原油高というインフレショックが起きている中で、これまでの利上げを継続する政策姿勢が明確である。

また、3月に日銀が試算する需給ギャップが上方修正されたとのペーパーが日銀から発表されるなど、事務方の動きについては「日銀はインフレファイターとして理論武装を進めている」などと報じられている。

プロフィール

村上尚己

アセットマネジメントOne シニアエコノミスト。東京大学経済学部卒業。シンクタンク、証券会社、資産運用会社で国内外の経済・金融市場の分析に20年以上従事。2003年からゴールドマン・サックス証券でエコノミストとして日本経済の予測全般を担当、2008年マネックス証券 チーフエコノミスト、2014年アライアンスバーンスタン マーケットストラテジスト。2019年4月から現職。『日本の正しい未来――世界一豊かになる条件』講談社α新書、など著書多数。最新刊は『円安の何が悪いのか?』フォレスト新書。

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