コラム

中国、北朝鮮などから「1日240万件」の攻撃...台湾「サイバー攻撃」の実態から日本が学べること

2025年03月14日(金)17時32分

ランサムウェアの標的となる産業のトップは製造業で25.9%

近年、ランサムウェアは世界的に深刻な問題となっているが、2024年の台湾におけるランサムウェアの標的リストでは、製造業がトップの25.9%で、情報技術は22.2%となっている。重要なサプライチェーンを混乱させ、価値の高い知的財産を侵害することに攻撃者が強い関心を示していることを反映している。

続いて、原料分野は14.8%、ヘルスケアや専門財・サービス、消費財・サービスは各7.4%ほどで、注目すべき脅威レベルに直面している。これらのデータを見ると、サイバー攻撃者が重要なインフラやサービス分野に標的を広げていることが明らかだ。一方、電気通信、メディア、不動産、建設、エネルギー、公益事業、教育はそれぞれ3.7%だ。あらゆる業界が狙われている実態を浮き彫りにしている。

Cyfirma社の観測した、台湾を標的とした攻撃キャンペーンでは、ゼロデイ(未知のウイルスなど)が使われたケースが21件とトップで、検知を回避するためにカスタムまたは進化した脅威が使用されていることがわかる。攻撃が巧妙化していることがわかる。

中国や北朝鮮のサイバー攻撃グループは「Cobalt Strike」「Winnti」「Nukespeed RAT」「Ryuk ランサムウェア」といった攻撃ツールを使っている可能性が高い。国家が支援するスパイ行為と金銭的な動機で動くサイバー犯罪が混在していることを浮き彫りにしている。

プロフィール

クマル・リテシュ

Kumar Ritesh イギリスのMI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者として、サイバー戦の最前線で勤務。IBM研究所やコンサル会社PwCを経て、世界最大の鉱業会社BHPのサイバーセキュリティ最高責任者(CISO)を歴任。現在は、シンガポールに拠点を置くサイバーセキュリティ会社CYFIRMA(サイファーマ)の創設者兼CEOで、日本(東京都千代田区)、APAC(アジア太平洋)、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アメリカでビジネスを展開している。公共部門と民間部門の両方で深いサイバーセキュリティの専門知識をもち、日本のサイバーセキュリティ環境の強化を目標のひとつに掲げている。
twitter.com/riteshcyber

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