コラム

ホワイトハウスでクラスター疑惑──トランプ大統領がコロナに感染したらどうなる?

2020年05月15日(金)11時55分

コロナウイルスは相手を選ばないため、国家指導者も感染する可能性がある。実際に、イギリスのジョンソン首相はコロナに感染し、一時集中治療室に入ることになった。カナダのトルドー首相も妻が陽性となり、自宅待機を余儀なくされた。トランプがコロナ対策よりも経済の再開を重視するため、これまではホワイトハウスが率先してマスクの着用や社会的距離の確保を実践することがはばかられてきた。ホワイトハウス内で感染が相次ぎ、ようやくクラスター対策が取られるようになったが、予断を許さない状況が続いている。

レーガンの暗殺未遂の際、幸運にもソ連はその間隙を突くような行動は取らなかった。しかし、米中関係と米ロ関係の現状に鑑みれば、ホワイトハウスに権力の空白が生まれた場合に、軍事的な挑発を行うことは十分考えられる。イランや北朝鮮、テロ集団も何らかの動きをみせるかもしれない。同盟国である日本にとっても、アメリカの権力の中枢が機能するかどうかは非常に深刻な問題であるため、注視していく必要がある。

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プロフィール

小谷哲男

明海大学外国語学部教授、日本国際問題研究所主任研究員を兼任。専門は日本の外交・安全保障政策、日米同盟、インド太平洋地域の国際関係と海洋安全保障。1973年生まれ。2008年、同志社大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。米ヴァンダービルト大学日米センター研究員、岡崎研究所研究員、日本国際問題研究所研究員等を経て2018年4月より現職。主な共著として、『アジアの安全保障(2017-2018)(朝雲新聞社、2017年)、『現代日本の地政学』(中公新書、2017年)、『国際関係・安全保障用語辞典第2版』(ミネルヴァ書房、2017年)。平成15年度防衛庁長官賞受賞。

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