コラム

韓国・尹錫悦大統領に迫る静かなる危機と、それを裏付ける「レームダック指数」とは

2024年11月13日(水)13時02分

国民の党代表の韓東勲に決断の時迫る?

加えて支持者の動向を見ても、今年に入って最も支持率が高かった2月第4週を直近の10月第4週と比べてみると、支持率が20ポイント近くも落ちているのみならず、支持から不支持に転じた者の多くが自ら保守派を任じる人々であり、韓国の保守派を支えてきた60歳代以上の人々であることが分かる。例えば尹政権の政策運営を「良い」と答えた人の割合は、保守派を任ずる人の中で22.1ポイントも減少している。高齢者の支持も60代が24.7ポイント、70代以上が19.5ポイントも減少しており、この数字は弾劾直前の朴に匹敵する。

こうしてみると、韓国の保守派は深刻な危機に直面している。高齢者を中心とした「岩盤支持層」に支えられてきた尹政権と保守与党は協力して自らへの支持を立て直すことができるのか。朴の時のように、不人気な大統領を切り捨てるべく野党と共に弾劾という高い壁を乗り越えることを目指すのか。国民の党代表の韓東勲(ハン・ドンフン)に決断の時が迫りつつある、のかもしれない。

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プロフィール

木村幹

1966年大阪府生まれ。神戸大学大学院国際協力研究科教授。また、NPO法人汎太平洋フォーラム理事長。専門は比較政治学、朝鮮半島地域研究。最新刊に『韓国愛憎-激変する隣国と私の30年』。他に『歴史認識はどう語られてきたか』、『平成時代の日韓関係』(共著)、『日韓歴史認識問題とは何か』(読売・吉野作造賞)、『韓国における「権威主義的」体制の成立』(サントリー学芸賞)、『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(アジア・太平洋賞)、『高宗・閔妃』など。


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