NZ中銀新総裁が就任、経済立て直しと信頼回復が急務
12月1日 ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のアンナ・ブレマン新総裁(写真)が1日就任する。写真は9月24日、ニュージーランドの首都ウェリントンで撮影(2025年 ロイター/Marty Melville)
Lucy Craymer
[ウェリントン 1日 ロイター] - ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のアンナ・ブレマン新総裁が1日就任する。経済を立て直し、中銀の評判を回復して再び「退屈な」存在に戻すことが最初の仕事になる。
ブレマン氏はスウェーデン中央銀行の前第1副総裁で、女性として初めてのNZ中銀総裁となる。オア前総裁は中銀の運営予算の削減案を巡り政府と対立し、3月に辞任した。
NZ中銀はオア氏の下で急速な利上げを進めたが、その後の利下げ転換が遅れたことが経済の長期低迷を招いたとの批判がある。ブレマン氏は、ニュージーランドの近代史で初の外国人総裁として、同行に外部の視点をもたらすとみられている。指名後の記者会見で同氏は、インフレ問題に「レーザーのように集中する」と述べた。
2002─12年に中銀総裁を務めたアラン・ボラード氏は、ブレマン氏はニュージーランドの経済と政治体制の事情を把握するとともに、財務省と中銀の関係を再構築する必要があると指摘した。
NZ中銀は先週、政策金利を引き下げ、現在の金融緩和局面の終盤に差しかかっていることを示唆した。次回の政策決定会合は2月18日まで予定されていない。
ASB銀行のチーフエコノミスト、ニック・タフリー氏は、今回の利下げを受けて、ブレマン総裁には「経済が十分に回復しているかどうかをしっかり見極める」時間が与えられると述べた。
シティのシニアエコノミスト、ファラズ・サイード氏は、新たな指導部による中銀の運営に投資家が慣れる過程で、来年は市場の変動が大きくなる可能性があるとの見方を示した。





