台湾への武力行使「絶対排除せず」、中国報道官 米との会談控え
10月29日、中国国務院台湾事務弁公室の報道官は、台湾に対する武力行使の可能性を「絶対に排除しない」との方針を示した。写真は台湾旗。10月18日、台湾のダダン島で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[北京/台北 29日 ロイター] - 中国国務院台湾事務弁公室の報道官は29日、台湾に対する武力行使の可能性を「絶対に排除しない」との方針を示した。中国国営メディアに今週掲載された一連の記事では、台湾が中国と統一された場合に穏健な統治を約束しており、中国政府の台湾への姿勢が厳しくなった格好だ。
中国政府はこれまでにも、台湾との「統一」に向けた武力行使を否定していない。ただその政策が公に語られることは少なく、新華社が今週配信した台湾に関する3本の論説でも言及されなかった。論説の一つでは、「統一」後に「愛国者」がどのように台湾を統治するかを描き、台湾の既存の社会システムや生活様式は尊重されるなどと約束した。
報道官は北京での定例記者会見で「一国二制度」モデルの下での平和的な「統一」が「台湾問題解決」の基本的なアプローチだと主張。「最大限の誠意を持って平和統一を追求する努力を惜しまない」としつつ「武力行使は絶対に放棄せず、必要なあらゆる手段を取る選択肢を留保する」とも述べた。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日に会談する予定。トランプ氏は29日、習氏と台湾について話し合うかどうか分からないと記者団に語った。





