ニュース速報
ワールド

台湾への武力行使「絶対排除せず」、中国報道官 米との会談控え

2025年10月29日(水)13時42分

 10月29日、中国国務院台湾事務弁公室の報道官は、台湾に対する武力行使の可能性を「絶対に排除しない」との方針を示した。写真は台湾旗。10月18日、台湾のダダン島で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)

[北京/台北 29日 ロイター] - 中国国務院台湾事務弁公室の報道官は29日、台湾に対する武力行使の可能性を「絶対に排除しない」との方針を示した。中国国営メディアに今週掲載された一連の記事では、台湾が中国と統一された場合に穏健な統治を約束しており、中国政府の台湾への姿勢が厳しくなった格好だ。

中国政府はこれまでにも、台湾との「統一」に向けた武力行使を否定していない。ただその政策が公に語られることは少なく、新華社が今週配信した台湾に関する3本の論説でも言及されなかった。論説の一つでは、「統一」後に「愛国者」がどのように台湾を統治するかを描き、台湾の既存の社会システムや生活様式は尊重されるなどと約束した。

報道官は北京での定例記者会見で「一国二制度」モデルの下での平和的な「統一」が「台湾問題解決」の基本的なアプローチだと主張。「最大限の誠意を持って平和統一を追求する努力を惜しまない」としつつ「武力行使は絶対に放棄せず、必要なあらゆる手段を取る選択肢を留保する」とも述べた。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日に会談する予定。トランプ氏は29日、習氏と台湾について話し合うかどうか分からないと記者団に語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

熾烈な自動車市場、「アニマルスピリット」必要=メル

ビジネス

米韓、通商合意に達した=トランプ大統領

ワールド

米、NATO東部地域から一部部隊撤退へ=ルーマニア

ワールド

日米首脳会談でロシア産LNG議論、サハリン2の重要
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 5
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 6
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 7
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 10
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中