コロンビア元大統領に自宅軟禁12年、司法妨害と証人買収で

コロンビアの裁判所は1日、司法妨害などの罪で有罪判決を受けたウリベ元大統領(73)に12年の自宅軟禁を言い渡した。写真は8月1日、ボゴタで撮影(2025年 ロイター/Luisa Gonzalez)
[ボゴタ 1日 ロイター] - コロンビアの裁判所は1日、司法妨害などの罪で有罪判決を受けたウリベ元大統領(73)に12年の自宅軟禁を言い渡した。
ウリベ被告は57万8000ドルの罰金が科されるほか、8年以上公職に就くことが禁じられる。
被告の弁護団は上訴する意向を示している。
裁判所は先月28日、ウリベ被告に対し司法妨害と裁判の証人買収の罪で有罪判決を下した。コロンビアで大統領経験者に有罪判決が言い渡されるのは初めて。
ウリベ被告の同盟者や側近数人が出馬表明している来年の大統領選に影響する可能性がある。
コロンビアと米国の関係にも影響を与える可能性がある。ルビオ米国務長官は今週、ウリベ被告の有罪判決は「急進的な裁判官によるコロンビア司法の武器化だ」と述べた。アナリストはこれを受けて米国の援助が削減される可能性があると指摘している。
ウリベ被告は、大統領だった2002年から10年に左翼ゲリラ掃討を主導した。しかしその後、右派の準軍事組織と密接な関係にあったという疑惑が浮上。これに関する裁判を巡り、準軍事組織のメンバーに自身に不利になるような証言をしないよう買収したとされ24年に起訴されていた。