ニュース速報

ワールド

ロシア、バフムト近郊の集落制圧と主張 東部で激戦続く

2023年02月01日(水)08時34分

ウクライナ軍は、激戦が続く東部ドネツク州の要衝バフムトに続く道路に対するロシアの攻撃を撃退し、ウクライナ軍の重要な供給ラインを維持したと明らかにした。1月27日、バフムトで撮影(2023年 ロイター/Yan Dobronosov )

[キーウ 31日 ロイター] - ロシアは31日、激戦が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムト近郊の集落、ブラゴダトノエを制圧したと主張した。

ウクライナ側はコメントしておらず、ロイターは現地の状況を確認できていない。

ブラゴダトノエを巡っては、ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップが3日前、自社の戦闘員が制圧したと主張。ウクライナ側は撃退したとしていた。

ブラゴダトノエはバフムトの北約5キロに位置し、バフムトに続く幹線道路沿いにある。ロシア国防省は航空支援によって同市を制圧したと述べた。

ウクライナ軍は同日、バフムトに続く道路に対するロシアの攻撃を撃退し、重要な供給ラインを維持したと明らかにした。

ウクライナ軍のチェレバティ報道官は、ロシアはチャシフヤールからバフムトに通じる道路の遮断に失敗したとし、補給に利用している道路は遮断されておらず、バフムトのウクライナ軍には必要なもの全てが供給されていると述べた。ただ、ロシアは引き続きバフムトを攻撃の主な焦点としているとの見方を示した。

一方、ロシアの大規模部隊は今週、東部戦線の南に位置するウグレダールへの攻撃に乗り出した。ロシア当局者は同地で足がかりを確保したと主張しているが、ウクライナは攻撃をほぼ撃退したとしている。

英国防省はウグレダールのロシア軍部隊について、通常数千人で構成される旅団以上の規模だとし、ウクライナ側の兵力をバフムトから分散させる狙いの可能性があると分析した。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は「前線にある都市への組織的な砲撃に加え、兵器の蓄積、部隊の再配置、追加の強制動員を踏まえると、ロシアに和平に向けた準備はない」とツイッターに投稿。「こうした動きは重大なエスカレーションの直接的な兆候だ」とし、ウクライナにさらに多くの兵器が必要だと訴えた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米東部4州の知事、洋上風力発電事業停止の撤回求める

ワールド

24年の羽田衝突事故、運輸安全委が異例の2回目経過

ビジネス

エヌビディア、新興AI半導体が技術供与 推論分野強

ワールド

ホンジュラス大統領選、トランプ氏支持のアスフラ氏勝
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中