原油先物は下落、ウクライナ和平巡る楽観で 2週続落の見通し
写真は石油プラントの様子。2019年3月、ロシア・イルクーツク州で撮影。REUTERS/Vasily Fedosenko
[19日 ロイター] - アジア時間の原油先物は軟調。2週連続で下落する見通しとなっている。ロシアとウクライナの和平合意への期待が高まり、ベネズエラの石油タンカー封鎖による供給障害への懸念が相殺された。
0111GMT(日本時間午前10時11分)時点で、北海ブレント 先物は0.09ドル(0.2%)安の1バレル=59.73ドル、米WTI先物は0.16ドル(0.3%)安の55.99ドル。週間ベースではともに2%以上下落している。
トランプ米大統領は18日、今週末の米ロ当局者会談を前に、ウクライナ戦争終結に向けた協議が「何かに近づいている」との認識を示した。
トランプ氏はまた、ベネズエラに出入港する全ての制裁対象の石油タンカーについて「封鎖」を命じると発表しているが、封鎖をどのように実施するのかは現時点で不明だ。
ベネズエラは原油の世界供給の約1%を占める。
IGのアナリスト、トニー・シカモア氏は「執行の詳細を巡る不確実性と、米国主導のウクライナ和平合意が依然として実現する可能性があるという楽観論が世界の供給懸念を緩和し、地政学的リスクプレミアムを抑制している」と語った。
アナリストらは、ロシア産原油を標的としたさらなる措置が取られれば、ベネズエラのタンカー封鎖よりも大きな供給リスクを市場にもたらす可能性があると指摘する。





