日銀利上げ、促すということではなかったと認識＝米長官発言で片山財務相

片山さつき財務相は１０月２８日、ベセント米財務長官の発言として米財務省が公表した声明を巡り、「（日銀による利上げを）促すというようなことではなかったのではないかと思う」との認識を示した。２１日、都内で撮影（２０２５年　ロイター/Kim Kyung-Hoon）

Takaya Yamaguchi

［東京　２８日　ロイター］ - 片山さつき財務相は２８日、ベセント米財務長官の発言として米財務省が公表した声明を巡り、「（日銀による利上げを）促すというようなことではなかったのではないかと思う」との認識を示した。同日午後の閣議後会見で語った。

会見に先立つ日米財務相会談では、日銀の金融政策に関し「直接的に、金融調節をどうすべきだというような話は全然なかった」とした。一般論としての応答にとどまり、「それ以上の議論にはなっていない」と述べた。会談直後の会見では、金融政策について「直接的な話題にはならなかった」としていた。

米側が公表した文書を巡り、利上げを促されている印象を受けないかとの質問には、否定的な見解を示した。片山財務相は「どこの国にも中央銀行の独立性がある。そういった前提で、お話されていたと私は感じた」と語った。

米財務省は日本時間２８日、ベセント氏が会談で「健全な金融政策の策定とコミュニケーションがインフレ期待の安定維持と為替レートの過剰な変動を防ぐ上で重要な役割を果たすことを強調した」などとする声明を公表した。

声明を受け、外国為替市場では円安をけん制する内容と受け止められ、ドル安／円高に振れる場面があった。