再送-トヨタ株、下方修正後に急落も下げ渋り 過度な悲観に傾かず

8月7日、トヨタ自動車株は業績予想の下方修正発表直後に一時売りが強まったが、その後は下げ渋る様子もうかがえる。写真は2012年10月、カリフォルニア州パサデナで撮影(2025年 ロイター /Mario Anzuoni)
(企業コードを追加しました)
Noriyuki Hirata
[東京 7日 ロイター] - トヨタ自動車株は業績予想の下方修正発表直後に一時売りが強まったが、その後は下げ渋る様子もうかがえる。市場では関税影響は限定的との受け止めも聞かれ、過度な悲観には傾いていない。
トヨタは7日午後、2026年3月期の通期業績予想(国際会計基準)を下方修正し、営業利益を従来の3兆8000億円から3兆2000億円に引き下げた。
東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠司シニアアナリストは「ネガティブな印象」と指摘する。先行き、値上げまで踏み込むなら関税影響は解消できるとの見方があったが、「そこまでは現時点では見通せないということが(業績予想に)反映されているのだろう」とみる。
会社側の予想は、IBESがまとめたアナリスト26人の予想平均3兆8640億円を下回った。決算の発表直後に株価は一時、2.4%安の2655.5円に下げを強める場面があった。
その後は下げ渋る動きとなっている。「さほどネガティブな反応にはならなかった。影響は限定的との受け止めだろう」と、三菱UFJeスマート証券の山田勉マーケットアナリストは話す。「欧州や韓国と比べ、競争環境は不利でないどころかハイブリッド車は売れており、トヨタが有利になる可能性もある」と語る。