ニュース速報
ビジネス

インタビュー:今春闘は昨年以上の結果出す、毎年5%以上の賃上げ重要=芳野連合会長

2025年01月24日(金)13時32分

 1月24日、連合の芳野友子会長(写真)は、ロイターのインタビューに応じ、実質的に労使交渉が始まった2025年の春闘について、「去年以上の結果を出さなければならない」と語った。写真は都内で2023年4月撮影(2025 ロイター/Issei Kato)

Tetsushi Kajimoto Anton Bridge

[東京 24日 ロイター] - 連合の芳野友子会長は24日、ロイターのインタビューに応じ、実質的に労使交渉が始まった2025年の春闘について、「去年以上の結果を出さなければならない」と語った。物価変動を考慮した実質賃金が継続してプラスになるよう、5%以上の賃上げを毎年繰り返す必要があるとの認識を示した。

連合は今年の春闘について、賃上げ率5%以上(ベースアップ3%以上)と昨年同様の目標を掲げた。中小企業については今年は6%以上を目標としている。

昨年は33年ぶりの賃上げ率となる5.1%で着地し、結果を反映して名目賃金はこのところ上昇傾向にある。しかし、実質賃金は賞与などの支給時期を除くと前年を割り込む状況が続いており、芳野会長は「生活実感としては生活が向上したと思っている人たちは非常に少ないのではないか」と語った。

芳野会長は 「賃上げを確実に行っていく事が重要。今年の春闘で去年以上の結果を出さなければならない」と述べた。「将来に期待が持てなければ、なかなか消費に回ることもないので、動き始めた賃金、経済、物価を安定的に巡行軌道に乗せ、新たなステージを定着させる年にしたい」とした。

連合は今年の春闘で、大手との賃金格差が開く中小企業、とりわけ地方企業の賃上げに力を入れている。下請けが多いこうした企業が賃上げの原資を確保するには適切な価格転嫁が必要で、芳野会長は政府、経済界と環境整備に取り組む考えを強調した。

「そう簡単には解消できない。出来ていれば中小の賃金はもっと上がっていた。これは言い続けていくしかない」とした。3月中旬の春闘の集中回答日に政労使会議を開き、「環境整備について議論したい」と述べた。

*記事の詳細はこの後送信します。新しい記事には見出しに「UPDATE」と表示します。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米中閣僚貿易協議で「枠組み」到達とベセント氏、首脳

ワールド

トランプ氏がアジア歴訪開始、タイ・カンボジア和平調

ワールド

中国で「台湾光復」記念式典、共産党幹部が統一訴え

ビジネス

注目企業の決算やFOMCなど材料目白押し=今週の米
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 3
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水の支配」の日本で起こっていること
  • 4
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 5
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 6
    1700年続く発酵の知恵...秋バテに効く「あの飲み物」…
  • 7
    「平均47秒」ヒトの集中力は過去20年で半減以下にな…
  • 8
    【テイラー・スウィフト】薄着なのに...黒タンクトッ…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中