ニュース速報
ビジネス

SHEIN、英当局の上場審査長期化 人権団体が異議=関係筋

2024年12月13日(金)14時27分

 12月12日、関係者によると、英金融規制当局は中国発の格安ファッション通販大手SHEIN(シーイン)が申請した新規株式公開(IPO)の審査に、通常より長い時間をかけている。シンガポールで4月撮影(2024年 ロイター/Edgar Su)

Helen Reid

[ロンドン 12日 ロイター] - 関係者によると、英金融規制当局は中国発の格安ファッション通販大手SHEIN(シーイン)が申請した新規株式公開(IPO)の審査に、通常より長い時間をかけている。中国・新疆ウイグル自治区の人権問題に取り組む団体の異議申し立てを受けてサプライチェーンの監督状況を調査し、法的リスクを評価しているためという。

英内務省の監視機関である独立反奴隷委員会も、サプライヤーの労働慣行に疑いがあるとして、シーインのIPOへの懸念を政府内で表明している。

シーインはシンガポールに本社を置き、6月上旬に英金融行動監視機構(FCA)に対して内密にロンドン上場を申請した。

ウイグル人の人権擁護を掲げる団体「ストップ・ウイグル・ジェノサイド」は、6月にシーインの上場を法的に阻止する意向を表明。8月には同社が新疆綿を使用していると主張する文書をFCAに送付した。

シーインは、FCAのIPO審査に関するロイターの質問に対して回答を控えた。シーインの広報担当者は、同社が強制労働を容認しない方針を取っており、人権尊重に取り組んでいると話した。

FCAは、シーインの上場や審査の遅れについてコメントを控えた。FCAの広報担当者は、IPO承認に要する期間は個々の事例で異なると説明した。

法律事務所マクファーレーンズのパートナー、ローナ・エムソン氏は、市民団体が提示した証拠を評価する義務をFCAは負わず、投資家それぞれの立場を尊重するのが一般的だと指摘した。しかし、非政府組織(NGO)の圧力が弱まる可能性は低いとみられている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ナスダック連日最高値、アルファベット

ビジネス

NY外為市場=ドル全面安、FOMC控え

ワールド

米軍、ベネズエラからの麻薬密売船攻撃 3人殺害=ト

ワールド

米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行動なけ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中