市場の混乱、最悪期脱した可能性 警戒が必要=ゴールドマン
8月8日、ゴールドマン・サックスは、過去1週間の世界的な市場の混乱について、最悪期を脱した可能性があるが、「相場の方向性に賭ける大口取引は当面、厳しく管理」する必要があるとの認識を示した。ニューヨーク証券取引所で3月撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
[シンガポール 8日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは、過去1週間の世界的な市場の混乱について、最悪期を脱した可能性があるが、「相場の方向性に賭ける大口取引は当面、厳しく管理」する必要があるとの認識を示した。
ヘッジファンド・カバレッジ担当グローバルヘッド、トニー・パスカリエロ氏が7日付のリポートで述べた。
同氏は今月2日以降の市場の値動きについて「グローバルなマージンコール(追加担保の差し入れ要求)」だと指摘した。
ゴールドマンは同社のフランチャイズフローとプライムブローカレッジのデータでは、大規模なリスク移転の痕跡は見られるものの、大量の売りは見られないと指摘。トレーディングコミュニティー全体ではリスクが完全に除去されていない可能性があると述べた。
「強制的なデリスキング(リスク低減)の最悪期は過ぎたが、現在続いているトレーディングコミュニティーによる売りという方向にゆがみが生じていると考えている」と指摘。
「商品投資顧問(CTA)もボラティリティー・コントロール・ファンドも、もう少し売りモードが続くだろう。個人投資家は上昇トレンドが明確に再確立されるまで自信を持てないだろう」と述べた。