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鴻海がシャープ再建で月末に最終契約、会長「ブランド世界に広める」

2016年02月05日(金)20時36分

 2月5日、鴻海(ホンハイ)のテリー・ゴウ会長は、シャープの経営再建へのスポンサーとして優先交渉権を得て、2月末に正式契約すると明らかにした。シャープとホンハイ(奥)の社旗、シャープの堺工場で2012年撮影(2016年 ロイター/Tim Kelly)

[大阪市 5日 ロイター] - 台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は5日、シャープ<6753.T>の経営再建へのスポンサーとして優先交渉権を得て、2月末に正式契約すると明らかにした。ゴウ会長は、シャープ本社で高橋興三社長と会談後、記者団に対して「優先で交渉できる権利をいただいた」と明言。

そのうえで、「シャープを分解しない。ブランドを継続して世界に広める」と強調した。

同会長は「2月29日に、最後の正式のサイン(契約)を行う」と説明。最終契約に向けて、法的面や規制面などを除く「90%は乗り越えられている」と述べた。

シャープを買収する狙いについては「フォックスコン(ホンハイの英語での呼称)はブランドはないが、シャープはブランドがある。両社は補完関係にある」などと語った。

シャープの看板である液晶事業に関してゴウ会長は、「資産査定では業績悪化の75%は薄膜対応電池にある。設備と技術に投資をして、シャープを液晶を(世界)ナンバー1に戻していきたい」と述べた。

従業員の雇用問題については、シャープの構造改革チームが検討しているとして「コメントできない」とする一方で、「40歳以下の人たちは、切ることはしない」という。

また、シャープへの出資金額や経営体制については「29日にそうした内容を発表する」とした。

一方シャープは、ホンハイが優先交渉権を得たとの報道について「当社の発表に基づくものではなく、そのような事実はない」とのリリースを発表した。

(浜田健太郎 編集:田中志保)

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