ニュース速報

ビジネス

中国株、初のサーキットブレーカー発動 7%安で売買停止

2016年01月04日(月)18時08分

 1月4日、中国株式市場では、CSI300指数<.CSI300>が7%下落し、サーキットブレーカーが初めて発動され、大引けまで取引が停止となった。北京で撮影。提供写真(2016年 ロイター)

[上海 4日 ロイター] - 4日の中国株式市場では、CSI300指数<.CSI300>が7%下落し、サーキットブレーカーが初めて発動され、大引けまで取引が停止となった。12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が節目の50を引き続き下回ったことや、人民元が下げ幅を広げたことで、前場に大きく下げた株価が午後に入って一段と下げ足を速めた。

通常の引けより約90分早く、0530GMT(日本時間午後2時30分)に取引を停止した。

きょうから導入されたサーキットブレーカー制度では、CSI300指数が5%上昇ないし下落した場合、サーキットブレーカーが発動され、中国のすべての株価指数および株価指数先物が15分間取引を停止する。また7%上昇あるいは下落すれば、その日の取引は停止される。

上海総合指数<.SSEC>の終値は242.9237ポイント(6.86%)安の3296.2582。 上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数<.CSI300>は261.939ポイント(7.02%)安の3469.066で引けた。

財新/マークイットがこの日発表した12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は48.2と、景況改善と悪化の分かれ目となる50を10カ月連続で下回った。

1日に中国国家統計局が発表した12月の製造業PMIは49.7と、5カ月連続で50を下回った。ただ、12月の非製造業PMIは前月より上昇しており、景気への影響を幾分和らげるものとみられる。

さらに、昨夏の株価急落後に導入された上場企業の大株主による株式売却を6カ月間禁止する措置がまもなく失効するため、市場で流通する株式が増えるとの懸念から、投資家が保有株を売っている。

信達証券のアナリスト、Gu Yongtao氏は「株価下落が明らかに売りを加速させたが、サーキットブレーカーの発動はパニックに拍車をかけたようだ」と述べた。

これを受け、香港株式市場も大幅安で引けた。下落幅は3カ月ぶりの大きさだった。

ハンセン指数<.HSI>の終値は587.28ポイント(2.68%)安の2万1327.12。1日の下落幅としては9月29日以来の大きさ。 ハンセン中国企業株指数(H株指数)<.HSCE>の終値は349.85ポイント(3.62%)安の9311.18。

香港市場では幅広いセクターが下落。素材株<.HSCIM>、金融株<.HSCIF>、工業株<.HSCIIG> の下げが特にきつかった。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタ、「センチュリー」をブランド展開 「レクサス

ワールド

ガザの人質7人がイスラエル帰還、生存人質解放第1陣

ワールド

中国、政府非公認教会の牧師数十人拘束

ワールド

マダガスカルでクーデターの試みと大統領、兵士が抗議
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 9
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 7
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 8
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 9
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 10
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中