民主主義の危機は民主主義のシステムそのものに内在している
個人が主体性を発揮するようになり、社会の絆が弱まる
いま世界の民主主義国で与党への逆風が強まっている理由としてよく指摘される要因の1つは、コロナ禍の影響だ。コロナ禍に伴う生産活動の停滞とサプライチェーンの混乱をきっかけに、世界中で物価が上昇している。有権者は、家計が苦しいことの責任を与党に取らせているのだ。
もう1つ指摘されている要因は、移民の増加だ。この数十年間、多くの民主主義国では移民の増加に伴う社会的・経済的問題が深刻化(日本はまだそれほどではないが)し、移民排斥を訴える極右政党の台頭も目立つ。有権者は、このような状況の責任も与党に取らせている。
しかし、民主主義国で政治の「ねじれ」状態がたびたび生まれる背景には、もっと深いレベルの要因がある。インターネットや新しいメディアが出現し、人々が異なる意見に触れず、自分と同じ考え方にばかり接するようになって、大半の人が同じ社会規範を共有することがなくなった。加えて、民主主義が進展して個人がますます主体性を発揮するようになり、社会の絆が弱まっている。こうした状況が政治の混乱と政府のねじれを生んでいる。
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