民主主義の危機は民主主義のシステムそのものに内在している
多様な人々が共有できる「物語」を新たに築く
西洋の民主主義は、個人を大切にし、全ての人を、そしてほぼ全ての考え方を等しく尊重することを目指す。しかし、聖職者や学者にせよ政治指導者にせよ、権威者が国民の上に立つことがなくなり、あらゆる個人が平等になれば、何が真実かは個人の意見によって決まるようになりかねない。全ての人が一致できる真実や大義は、存在しなくなったように見える。
これまでは、それぞれの国で国民を統合する「物語」が存在し、それが社会の一体感をつくり出し、国民に社会への帰属意識を持たせていた。しかし、そのような「物語」が社会を束ねる力は弱まっている。
皮肉なことに、西洋民主主義思想の究極の目標が達成されて、個人が社会の中心に、そして社会で最も優先される存在になったことにより、人々は混乱し、政治への不満を募らせているのかもしれない。ねじれの政治が当たり前になり、ファシズムのような政治思想に引き寄せられる人が増加している理由もそこにあるのだろう。
この問題を解決するために必要なのは、社会で生きる多様な人々が共有できる「物語」を新たに築くことなのかもしれない。人々を一つにするのは共通の夢なのだ。
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