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東部でロシアの勝利を許せばまたキーウが狙われる──ゼレンスキー

Russia Win in Donbas Would Threaten Kyiv, Influence Course of War: Zelensky

2022年4月18日(月)17時56分
ナタリー・コラロッシ

南東部の港湾都市マリウポリでは、ロシア軍による攻撃で多くの犠牲者が出ている。ロシアがマリウポリの完全掌握を目指す中、ウクライナ側の兵士や市民の死者は数万人に上っているとゼレンスキーは言う。ロシアは17日、マリウポリに残るウクライナ兵に対し、すぐに降伏しなければ「全滅させる」と警告したと、ニューヨーク・タイムズは伝えている(その期限は過ぎたが、ウクライナ軍は降伏していない)。

侵攻が始まって以降、ロシアは残酷な戦争犯罪を犯したと強い非難を浴びている。キーウ郊外の町ブチャでは数百人の市民が殺害された。現地からは集団墓地や後ろ手に縛られた遺体の凄惨な映像が報道されている。ロシア軍はまた、子供の殺害や女性に対する強姦や拷問、ウクライナ軍に対する化学兵器の使用でも非難されている。

アメリカのジョー・バイデン大統領は12日、ロシア軍による一般市民の殺害は「ジェノサイド(集団虐殺)」だと述べた。

「私もバイデン大統領と同じ意見だ」とゼレンスキーはCNNに述べた。「ブチャで起きたことを見て欲しい。あれは戦争ですらなく、ジェノサイドなのは明らかだ。(ロシア軍は)一般の人々を殺した。兵士ではなく一般人をだ。道で一般人を射殺した。自転車やバスに乗っていたり、単に道を歩いてきただけの人々をだ」

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